YKKap防火ドアGシリーズ アパート用玄関ドア、WEST917シリンダー動作不良の修理

「カギが刺さらないので点検して欲しい」

GOAL TLK+WEST917の組み合わせです。シリンダーは分解洗浄で改善できましたが、ドアを見たときから違和感がありました。

ドアの下側に見慣れないストライクが見えました。動作不具合とは関係ありませんでしたが、作業が終わってからいろいろと情報を得ました。

YKKap 防火ドアGシリーズ アパート用玄関ドアを考察する

ドアはYKKap 防火ドアGシリーズ アパート用玄関ドアとラベルが貼られていました。

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火災の時はドアをロック(閉鎖)する必要があることは理解できていないが、”国土交通省認定防火ドア”で調べると情報を得ることが出来た。

火災時の倒れ防止

”火災の際には上部のヒューズラッチが掛かり、下部のラッチが中央部のハンドルラッチと連動してかかり、ドアを枠に拘束して、炎が漏れるのを防ぐ”

ここに少し商品説明が記載されている。
ここも参考になります。https://www.daiwa-tatemono.net/pride/premium/pdf/op17.pdf

上部ヒューズラッチによる玄関ドアの拘束


熱を感知したときにロックされる機構のようですが、調べても検索できませんでした。カタログにも記載はありません。

「温度ヒューズ」付きの錠ケースのようで、火災による熱を感知してヒューズが切れると、デッドボルトが出てくる仕組みのようだ。解除するには付属しているワイヤーを引っ張るとの記載がある。

ただし、このワイヤーは室内からしか操作できない。

フロントの刻印は「GOAL BD-2」です。ですが、検索には引っかかりませんでした。

中央部ラッチボルトと連動するインターロックレバー

中央部分の錠前には特異な構造はないが、ストライク部分に何かが装備されている。ラッチボルトに動きを拘束されたインターロック・レバーです。


写真右側が中央ストライク内部のインターロックレバー部品が見える。下側のストライク部分のインターロックバーと連動している。

ラッチボルトが出ている場合は、このインターロックレバーと干渉しています。このため、連動している下側のストライクの内部のインターロックバーも拘束されます。

下部ストライクの中にも連動しているインターロックバー

中央部ラッチボルトが引き込まれないと、このインターロックバーが解除されません。これにより下側のドアも拘束されます。


左側の写真のナイフのような形状をしたこのラッチボルトは、ドアを閉めるときは中に引っ込みます。通常は飛び出したままで、通常のラッチボルとのように働くようだ。

右側のストライクにはインターロックバーがあります。ドアを開けるとき右側に倒れます。これによりドアは開きます。

ただし、中央部のインターロックバーと連動しているため、ラッチボルトが解除されないと、下側はドア枠に拘束されたままとなります。

鎮火後どのようにドアを開けるのか

室内が焼失した場合、外から入室することになりますが、上部のヒューズラッチ機構を破壊してこじ開けるしかありません。そのためラッチ形状は、破壊しやすいようにプレート状になっています。

室外の火事に対して防火され、室内で避難していた場合、消防による消火活動終了後に室内から外に出ますが、その時は、上部のヒューズラッチロックをワイヤーを引っ張ることで、室外へ脱出できます。

やっと理解できました(スッキリ)。