WEST917-TXタイプ, 突然シリンダーが空回りして施錠できなくなった

「シリンダーの動作不良、点検修理」

今朝突然キーがから回して施錠できなくなったとのことでした。LSPタイプでは引き足のネジが緩んで起きる現象ですが、シリンダーカラーは回りませんでしたので、今回はTXタイプでした。しかしながら、引き足のネジの緩みはありませんでした。

分解して精査してみることとしました。このタイプはハンドルと長座エスカッションを外す必要があります。結構手間が掛かります。フロントのネジも一本つぶれて破損しています。

バラして精査してみると、なんとテールピースが外れている。しかもネジが1本ない。こんなところが外れるはずがない。 作業員のミスだろう。この様な事例は初めてである。なんとも信じがたい。 ドアの中に落ちているのだろうが、テールピースも落ちていたら大変なことになっていた。

補修するための2ミリのジャンクネジがない。1本だけでは不完全のため、細めのネジを瞬間接着剤で固定した。

さらにはテールピースは扉厚に合わないものが付いていた。新品には通常2種類のテールピースが同梱している。長いものを使った時にサムターンとの干渉で硬くなったのだろう。さらに取り付けたネジトルクも不十分だったのだろう。だから長い時間を掛けてネジが欠落した。テールピースは安易に短いもので作業したのだと思う。

応急措置として引き足をかなりのトルクで締め付けることでドアを歪めさせて調整しました。これによりテールピースがスピンドルに1ミリ程度入り込んだ状態で固定できたでしょう。 通常トルクだと空回りは必然的に発生する。ここも経年劣化で時間を掛けて緩んだのだろう。

何れにしても交換した作業者の適当な作業で発生した事象である。