シャーロックⅡマスター パンドラの箱の開封(分解写真)
「カードキー心臓部(アナログ錠)の開封」
気になっていたPC(ポリカーボネイト)製のカードキーの心臓部のユニット(アナログ錠)を分解した。飛び出すピンボールなど無いように慎重に進めた。
機構本体ユニット(アナログ錠)を外す
まずはトルクスねじ(星形ねじ)T20番で主カバーを外します。このとき、赤マジックでマークが付いているので、元に戻す時、各々位置で間違わないように外して行きます。
本体を外す時は、本体を下側にしてアルミ製の外カバーを上に外します。外した時に固定されていない部品があるので、戻す時に順番を間違わないように、位置も確認して外して行きます。
特にコインスリットにて、シャッターの開閉をコントロールするカムの位置に注意することです。
シリンダーキーにみる内筒と外筒部分の動き
ブラックのPC(ポリカーボネイト)製の心臓部が見える。トルクスねじはT8番である。上の状態では、サブキーが刺さったままであるが、動作を確認するためにそのままとしている。
カードキーを差し込んでこのPCユニット(アナログ錠)の動きを観察する。
内筒スライドユニットが4ミリほどスライドすることで、シリンダーが回った状態と同じになる。PCユニット(アナログ錠)の下側に見えるリンクプレートも同様にスライドする。これはPCユニット(アナログ錠)内部の内筒スライドユニットにねじで固定されている。この部品がベースプレートと干渉する時があるようです。
カードキーを差し込んで、「カチッ」と奥に押し込んだ時に硬い(重さを感じる)時には、この干渉部分を潤滑する必要があります。
開閉ダイヤルとのリンクロックが外れる
上部のリンクプレートとリンクして、機構部のリンクレバーがある。このリンクレバーを介して開閉ダイヤルのロックを外すことで、解錠することが出来る。
下写真で左側は、開閉ダイヤル機構のワッシャー切欠部分がリンクレバーにてロックされている状態。右写真はカードキーをさらに「カチッと」奥に差し込んだ時にリンクプレートと連動したリンクレバーが動作し、ロックが外れた状態である。
このリンクレバーと開閉ダイヤルのワッシャー切欠部分が不正な位置にあるとカードキーが抜けないトラブルになる。
スライド型シリンダーユニット(アナログ錠)のパンドラの箱を開ける
時間があるので、最悪何か飛び出しても普及できる体制で臨むこととした。とうとうパンドラの箱を開ける。トルクスはT8番である。
慎重にトルクスを外して、フタを慎重に外す。変な予圧がピンに掛かって部品が飛び出さないように、サブカードは外しておきます。(サブカードの代わりに穴の無いメクラプレートを差し込んでおくと、スプリングで飛び出る心配は無い)
下の写真では、4個のボールベアリングを外した状態になっている。今回の製品はステンレスボールではなかった。ピン部分の構成は、このPOMプラスチック(セラミック製ではなかった)ボール、先端が円錐形に尖った上ピン(内筒ピン)が見える、さらに外筒ベースプレートには下ピン(外筒ピン)が、そしてスプリングで構成されている。POMプラスチックボールを除けば、ディンプルシリンダーと同じである。
POMプラスチックボールのサイズは、直径2.8~3.0ミリである。現場にてPOMプラスチックボールをなくした場合に、3.0ミリの440Cステンレスボールを準備している。