WEST916.MIWA-LA 錠ケース異常による破錠解錠とセット交換

「中からも外からも開かない。子供が閉じ込められている」

夕方遅くの依頼コールでした。鍵は持っているそうですが、どうにもドアが開かないとの事です。

小学生の子供が中からサムターンを回しても、開かなかったとのことです。

キーでシリンダーを回しますが、空転してしまいます。ロータリーカム機構の異常のようです。

デッドボルトを強制的に操作しますが、なかなか改善されません。隙間からボルトを確認しますが、1ミリも動かない状態です。(これは重症のようです)

したがって、破錠作業に移ることとなりました。本体錠ケースとシリンダー交換で高額になりますが、了承いただきました。

シリンダー破錠は、今回は専用ホールソーを使います。ホールソー対策がなされているシリンダーですが、空転し始めたら、ワッシャーを取り除けば問題ありません。

そして、安全ゴーグルは忘れません。

専用ホールソーだけあって、快適に削られてゆきます。5分程で完全にコアシリンダーが取り除けました。ロータリーカムが完全に姿を現しました。

カム部分の隙間から、ピックでデッドボルトを強制操作します。じわじわと動き始めて、最後はボルトの頭から中へ押し込みます。

カメラでもサムターン位置を確認していましたが、解錠して確認すると、こちらも空転していました。

本体錠ケースを分解してみると、ロータリーカム機構の一部アーム部品が破損していました。築後33年のマンションでしたので、金属疲労による不具合です。

シリンダーは交換しても、錠ケースまでは交換しません。分解してみる限り、30年以上も頑張って来た本体錠ケースです。

この後、新品の本体LA錠ケースに交換して、KABA ACEのLAタイプを取り付けて作業は完了しました。

途中、大家さんの了解を取るために作業中断も30分ほどあしましたが、全行程で、100分程度でした。寒い中、お待ちいただいて恐縮です。