Kwikset TAITAN(クイックセット タイタン)空錠ラッチボルト(10191-001)動作不良による分解修理
「玄関とリビングなど三箇所のドアの動作不良」
玄関のサムラッチ空錠の動作に不具合があるようだ。ラッチが引っ込んだままで、飛び出てこないとのことだ。話を進めて行くと、トイレや洋室の錠も同様の不具合らしい。
到着後詳細の確認に入ります。 洋室1の空錠セットは、依頼者にて取り外してあった。 どのドアにも空錠であったが、ラッチボルトが出てこない状態であった。内部破損により中のスプリングが外れている状況が予想できる。 玄関錠も全て空錠であった。
外されたセットの洋室1のラッチボルト部品を分解してみるが、最初の1個目のシリコーン樹脂部分が中々外れない。
(そもそも外れるのか?この部品)
どのような機構なのかもはじめなので、樹脂部分が破損しないように慎重にずらしてゆく。
型番を確認したところ、『10191-001 Adjustable Latch』との刻印がある。この型番で検索したが、同じ部品は入手できないようだ。
しかも旧型の部品のようだ。
(後から調べたが、後継機種(部品)は何とか入手できそうだ。もう少し詳しく調べるとしよう)
どの部品もガッチリ固定されているようになっていて、動く様子が全く無い。さてどうしよう。
同型の交換用ラッチボルトの在庫はもちろん無い。入手も出来ないようだ。
したがって、可能な限り修理で何とか進めたい。
破損しないように慎重に外して行く。何とか樹脂部分が外れたがどうしようか。
慎重に観察する。どうやらガイドレール部分が歪んでいる。
(膨らんでいる。樹脂カバーが外れなかったのはこれが理由だった。)
しかも可動プレート(真ちゅう製だ)がガッチリ噛んでいる。膨らんだガイドの出来た隙間に、スライドプレートが噛み込んでいた。
そのプレートを注意深く外して、ガイドレールの歪みを補正することとした。これにより動作は安定改善されたようだ。(やれやれ...)
(どうやら設計不備があるようだ。後継部品は樹脂部品が金属部品に変更されている)
次を確認する。玄関のラッチ部分も同じプレーンラッチ(空錠)のようだ。
こちらは、ガイドレールの歪みは無かった。ラッチヘッド部分を洗浄することで復帰したが、どうにも動作が不安定なところもある。
結局、玄関のラッチ部分を、安定動作改善された洋室1のもの(状態が一番良い部品)と交換して完了です。 これで玄関は安定してラッチが掛かるようになった。
次だ。三箇所目はトイレである。
動作を確認してみる。これは完全にラッチ内部破損(スプリング)の破損のようだ。バネ特有の粘りが全く無い。
先ほどの玄関ラッチユニットの安定性があいまいだったが、しっかりとバネは動作するため、これとトイレ錠のものと交換した。
結果的には、洋室1の空錠セットは内部破損したラッチしたセットとなってしまった。
その部屋は、もともとほとんど使用しない部屋なので、錠前がなくても構わないらしい。
室内には、リビング錠もあり少々不安のようだ。バネ力をチェックしたところ、動作的には何ら問題が無いので、そのまま使用してもらうこととした。
















